てんかん外来
てんかんとは、てんかん発作を繰り返す脳の病気です。
決して珍しい病気ではなく、犬や猫でも人と同様100人に1人程度の罹患率と考えられています。
てんかん発作は、脳の神経細胞(ニューロン)に突然異常な電気活動が生じることで発生します。
脳の中で生じている異常によって様々な症状が見られます。
てんかんには、脳の形の異常を伴わない特発性てんかんと、脳の他の病気によって生じる構造的てんかんがあります。
代表的な症状
全身の痙攣
四肢を突っ張るように伸ばす・バタバタ動かす症状意識を失っていることも多い
身体の一部分の異常な動き
どこかの肢が曲がったまま・伸びたままになる頭部が横や後ろを向く、意識が残っていることが多い
同じ動きを繰り返す
飛んでいる虫を追うような動きを繰り返す、口を動かし続ける
突然意識を失う
突然倒れて意識を失う
疾患の原因
特発性てんかん | 遺伝的素因が疑われている。脳に他の病気がない |
構造的てんかん | 脳に先天的、後天的な病変がある(脳炎、脳腫瘍、脳梗塞、脳外傷、脳奇形など) |
診断と治療
診断には、正確な問診、血液検査、脳波検査、MRI検査が必要です。
特発性てんかんも構造的てんかんも、てんかん発作を抑制するために内服の抗てんかん薬を用います。
抗てんかん薬の血液中の濃度測定を行うこともありますし、症状により抗てんかん薬の量、種類、飲み方を調整します。
構造的てんかんに対しては、てんかん発作のコントロールの他、脳の病気に対しての対処が必要です。
遺伝性- △
お薬- ○
手術- ×*1
重要- 診断・治療計画
- *1…脳腫瘍では外科手術をすることがあります。また、迷走神経刺激療法、てんかん脳外科の研究もすすんでいます。
アニマル・パープル・デイ
3月26日はてんかんの日
てんかんをもつ動物とその家族を、
ひとりぼっちにしない
てんかん患者への応援の気持ちを込め、毎年3月26日はパープルデーとされ、紫色のものを着用します。この日はてんかんへの理解が深まるよう世界各地で講演会や音楽イベントが催されます。
発起人 | 長谷川 大輔 | 日本獣医生命科学大学 |
桑原 孝幸 | 桑原動物病院 | |
奥野 征一 | 獣医神経病クリニック | |
主催 | 小動物てんかん臨床研究会 | |
公認 | 一般社団法人Purple Day Japan | |
協賛 | 住友ファーマアニマルヘルス株式会社 |